新型コロナウイルス感染症対策のオンライン授業をきっかけに、大学のPCルームに紐づくライセンスから徐々に学生個人のPCで利用可能な学生用ライセンスパックに移行しています。オンライン授業でも滞りなく授業をすすめることができ、学生たちはいつでもどこでも、好きなだけCreative Cloudを使えるようになって、喜んでいます。

デジタルのクリエイティブツールを使うと誰でも簡単に質の高いアウトプットが作れるようになりますので、学生は思考を深めたり創意工夫することに注力することができます。その一方で、簡単に作成できるゆえにアウトプットの差別化が難しくなります。学生たちはCreative Cloudのすべてのアプリケーションを自由に試すことができる環境にありますので、学生には動画やAR、3Dなどジャンルを広げてチャレンジし、表現力を磨いていってもらいたいと思います。

2022年に新設されたミュージックビジネス専攻において、イベント等のプロモーションのショート動画やフライヤー制作にCreative Cloudを活用しています。デジタルテクノロジーは、画像・映像に関するスキル以外にもプログラミングやWebマーケティングなどをカリキュラムに取り入れていますが、中心であり基本的なモチーフはあくまで音楽ですので、プロデューサーとして、デザイナーやエンジニアに的確な指示を出せる知識を身につけることを目標にしています。

デジタルテクノロジーは速いスピードで変化しますので、4年間の学生生活で固定的なスキルを数多く身につけても、卒業時点で変わってしまうことも想像に難くなく、様々なツールやコンテンツを経験しつつ、その勘所を養うことが重要です。

そのために、思いつきを実行するときに躊躇せずに取り組めるAdobe Creative Cloudのようなツールがある環境は大事だと考えています。

就職してからも活かせるクリエイティブスキルを身につけるためにはCreative Cloudの一択でした。学生たちは授業で日本文化や地域文化とあわせてデザインの基礎を学び、作品や論文パネルの制作にIllustratorやPhotoshopを使っています。

学生用ライセンスパックは、学生が自分のPCで好きなだけCreative Cloudを使えるので、授業の課題もじっくり取り組むことができます。また、自ら映像や3Dなど授業で取り上げないジャンルのアプリケーションに興味を広げる学生もいて、学生が自由にチャレンジできる環境を提供することが重要だと感じています。

情報システム学部 情報システム学科では、システム開発やプログラミングといったIT系の授業をベースに選択科目でグラフィックデザイン、Webデザインなどデザイン系の科目を設置しています。システムエンジニアやプログラマーを目指す学生たちが、システム開発の知識や技能に加え、デザインの基礎を学ぶことで、将来の活躍の幅を広げることを目的としています。実際にエンジニアとして就職した卒業生は、デザインの知識を活かして、デザイナーと円滑にコミュニケーションをとったり、企画書や宣伝広告のデザインを任されることもあるそうです。

2017年からユーザー指定ライセンスを導入し学生のBYODでCreative Cloudを使用できる環境を整えていましたが、学生用ライセンスパックに移行したことで、予算内でライセンス数を増やすことができました。これにより、他の学科の学生など、より多くの学生にデザインを学ぶ機会を提供することができるようになりました。

Adobe Creative Cloud（学生用ライセンスパック）は、主に学生の BYOD端末で利用しています。「家でも学校でもCreative Cloudが使える！」と学生からも好評です。

また、ライセンス管理においても、管理者権限に種類があり、複数の管理者が必要な範囲の権限をもてるので、授業を担当する先生にも管理者になってもらい、学生へのライセンス付与や付け替えなど対応できるように設定しています。管理が簡単なところもメリットだと考えています。